宮城県北東端で太平洋沿岸の三陸海岸に面する気仙沼（けせんぬま）市は、江戸時代は伊達氏の仙台藩領で、1953年（昭和28年）に本吉郡気仙沼町等の2町1村が合併した旧・気仙沼市が2006年（平成18年）に1町と合併して現市となりました。古くは計仙麻（けせま）と表記し、旧気仙郡のケセ（意味は繋留杭・岩礁等）とマ（場所の意味の間等）説・かせ間（船着場）説・気仙郡南端でケセ（気仙）入口の気仙前（ケセノクチの誤読でケセノマエ）説・アイヌ語のケセ（末端）モイ（入り江・湾）説等の地名由来には諸説があります。気仙沼漁港等の各漁港は沿岸・養殖・遠洋漁業基地であり、全国有数水揚高である鰹・秋刀魚・メカジキ・鮪を始めマンボウ・鮫・鮑・雲丹・養殖物（牡蠣・帆立貝・ワカメ）等の海産物や生産量日本一の鱶鰭(（フカヒレ）・練製品・珍味等の水産加工品が特産で、秋刀魚・鰹料理やホヤ酢・めかぶとろろ・あざら（白菜漬とメヌケ・赤魚等）・もうかのほし（モウカ鮫／ネズミ鮫の心臓刺身）・どんこ（エゾアイナメ）汁・マンボウの刺身やこわだ（腸）等の郷土料理があり、気仙沼ホルモン（豚もつ焼）が名物で、市内には老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店などが残っています。