新潟県南西部(上越地方)の上越(じょうえつ)市は、1971年(昭和46年)に高田市(内陸城下町)と直江津市(北部沿岸港町)とが合併して発足し、2005年(平成17年)に周辺13町村を編入して、県内では村上市に次ぐ第2位の面積で新潟・長岡各市に次ぐ第3位の人口となりました。米(上越こしひかり)・枝豆・越の丸茄子・頸城(くびき)牛・ぴりっ子(しし唐辛子・神楽南蛮の辛味調味料)等の特産物・名物や笹寿司・おぼろ豆腐・里芋なます・芋茎酢漬・深鮫煮凝り等の郷土料理があります。高田城址公園の夜桜(日本三大夜桜)で知られる市内には老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店が点在しています。
1896年創業、上杉謙信公をしのでつくられた出陣餅で知られる かなざわ総本舗
寺村のバス停から徒歩17分ほど、高田駅から車で10分ほどの場所にある かなざわ総本舗。1896年(明治29年)に、金澤長之助氏によって創業された和菓子店です。上杉謙信、直江兼続といった地元の戦国武将をモチーフにしたお菓子を複数作られていらっしゃいます。
という、かなざわ総本舗さんの代表銘菓といえば出陣餅です。
上杉謙信は、川中島の決戦を前に、将兵に餅を与えた、という話が残っており、そこから生まれたのが出陣餅となります。
で、こちらが出陣餅です。この小さな風呂敷包に入ったお餅、何かに似てますよね。
袋を開けると黒蜜が出てくるので、その黒蜜をお餅にかけて食べます。って、スタイルは信玄餅と同じですね。武田信玄にちなんで生まれた信玄餅 vs 上杉謙信にちなんで生まれた出陣餅の代理戦争が今も行われています(後述しますが、発売時期はほぼ一緒です)。 黒蜜ときなこまでは信玄餅と同じなんですが、出陣餅は中身がよもぎのお餅なんですね。よもぎ・きな粉・黒蜜もかなり相性良いですね。 信玄餅と似ている、という出だしで買いていますが、真似をしたというよりも、たまたま同時期に出たお菓子だった、ということのようです。発売時期をまとめると、
・1968年(昭和43年) 桔梗信玄餅発売 (桔梗屋)
・1969年(昭和44年) 出陣餅発売 (かなざわ総本舗)
・1972年(昭和47年) 信玄餅発売(金精軒)
となります。桔梗信玄餅から1年後なわけで影響を受けた可能性はゼロではありませんけれど。同時タイミングにライバル同士だった戦国武将に因んだお菓子が、似た形状で発売される、っていうのはちょっとしたミラクルですよね。
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—— かなざわ総本舗 基本情報———-
〇創業年 1896年創業 / 明治29年創業
〇営業時間
・9:30~17:30
※元旦 定休日
〇住所
新潟県上越市稲田4-11-5
(公式サイト)⇨ 新潟銘菓・出陣餅 ~かなざわ総本舗~