台東区西浅草には東本願寺を始め多くの寺院や、調理・厨房用品・食器等の専門店街である合羽橋(かっぱばし)道具街があります。かつては国際通り沿いに、昭和初期~末期まで通り名の由来となった松竹歌劇団(SKD)の本拠地で東京を代表する劇場であった国際劇場(現・浅草ビューホテル)がありました。寺院やオフィスや住宅が混在する中に老舗の飲食店・和菓子店・食品店なども何軒か存在しています。
1937年創業、高見順が名付けた風流お好み焼の老舗 風流お好み焼 染太郎
東京メトロ銀座線・田原町駅から徒歩3分ほど、つくばエクスプレス浅草駅から徒歩4分ほどの場所、台東区西浅草に店舗を構える 風流お好み焼 染太郎。1937年(昭和12年)創業の老舗お好み焼き店で、店名の「染太郎」は創業者・崎本はる氏の夫で漫才師だった林家染太郎氏の芸名に由来します。さらに常連だった作家・高見順が店の風情を気に入り、「風流お好み焼」と名付けた——という浅草らしい逸話も残る名店です。戦中の東京大空襲で焼失したのち、戦後に現在地で再建され、今も文士・芸人・役者たちの気配を感じさせる空間として親しまれています。書籍「お好み焼きの物語 執念の調査が解き明かす新戦前史」にて詳しく調査されていますが、お好み焼きは戦前に東京で生まれた食べ物であり、染太郎さんは現存する最古のお好み焼き店の1つです。
という、風流お好み焼 染太郎さんの外観です。店構えと存在感からインバウンド観光客に大人気なお店です。
こちらがメニュー表です。ページ右下にある”しゅうまい天”はこのお店以外ほぼ残っていないであろう珍しい食べ物です。
ということで、まずは”しゅうまい天”から。
作り方も運ばれてきます。このメニュー、創業時から変化しておりますが、お好み焼きとは何かのルーツに迫ることができる食べ物です。お好み焼きはそもそもメニュー名でなくジャンルの名前(カレーでなく洋食という意味です)で、子どもたちの「好み」に合わせて「大人の料理を再現する」食べ物として生まれています。で、しゅうまい天とはしゅうまいの再現料理となります。
どう食べるかというと、まず餅を並べて壁を作り、そこにひき肉を混ぜた液体を流し込むんです。
で、焼き上がったら、醤油をつけて食べます。
横から見た断面はこちら。味は想像以上にシュウマイでびっくりします。これ好きだなぁ。
続いて豚玉が入場します。
ラードを自分でひいて焼くスタイルです。
めっちゃ美味しそうだ。
最近のふっくらとした生地のお好み焼きというよりも、昔ながら感のあるお好み焼きで食べてて懐かしくなった。とても美味しい。ちなみに自分で焼くお店ですが、外国人のお客さんは結構焼いてもらってる感じでした。まあわからないものね。

浅草の少し奥まった場所にあるお店なのですが、近くに行くとものすごい行列が現れます。さすがお好み焼きの最古店!と思い並んでいると、私以外は全員外国人だったという。多分最古かどうかは重要でなく、あの雰囲気の中で食べられるのが人気の秘訣なんでしょうね。ちなみに、クーラーがないので夏期間は昨年は開いてなかったです。今年も夏はお休みだったりするのだろうか。
