長野県南部で北西部が諏訪湖に接する諏訪(すわ)市は、1941年(昭和16年)に諏訪郡上諏訪町及び2村の合併で発足し昭和中期・後期及び平成初期に郡内2村編入・茅野市間で一部の編出入・境界変更を経て現市域となりました。地名由来には沢転訛説・す(砂)+わ(端)で砂地の湖岸説等があり、古くからの洲羽・諏方・須波・須芳等が江戸末期に藩命で諏訪の表記となりました。わかさぎ・川海老・天然鰻・鮒・珍味(いなご・蜂の子・ざざむし)・佃煮・マルメロ(花梨)・銘菓(塩羊羹・初霜・鳥ぱん・大社煎餅等)・寒天・蕎麦・清酒(真澄等)・味噌・鯉料理・鮨鮒(鮒寿司)・鹿肉料理等の特産品・名物・郷土食があり、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店・醸造会社(味噌・清酒)・旅館などが多数残っています。
1662年創業、現在も広く使われる協会7号酵母発祥の酒蔵 宮坂醸造 (みやさかしゅぞう)
角間橋のバス停から徒歩2分ほど、上諏訪駅から徒歩14分ほどの場所にある 宮坂醸造。1662年 (寛文2年)、 諏訪家の家臣・宮坂氏が信濃国諏訪郡上諏訪町(現、諏訪市)にて酒造りを始めたのが創業です。1916年(大正5年)に味噌の醸造開始し、2007年に酒類事業と食品事業を分離します。その食品事業がその後サッポロホールディングス傘下に加わった神州一味噌となります(そのため、両社は同じ1662年創業となっています)。
諏訪五蔵の1つである宮坂酒造はその長い歴史で様々な功績を残されていますが、最も著名なものが1946年の協会7号酵母の発見です。協会7号酵母はおそらく現在も最も広く使われている酵母の1つで、大蔵省醸造試験場の山田正一博士が、宮坂酒造で採取した真澄酵母を指します。
(私は酵母に詳しくないですが、食中酒用に最も普及している協会7号と、吟醸酒用に最も普及している協会9号があるそうです)
という、宮坂醸造さんの外観です。全景が撮れないほど横に長い大きな店舗でした。
店内に入りました。お酒がずらりと並んでいます。これはテンション上がるなぁ。
一般的な価格なものから、蔵限定と思われる高級なものまで。全部飲み比べたいぐらいだ。

今回は真澄 純米吟醸 漆黒 KUROを買ってきました。名前の通り黒い入れ物に入っています。
ロゴ部分をアップで。下部にあるMASUMI SUWA 1662の文字がシンプルでカッコ良いですね。
ラベル裏側です。宮坂酒造と漆黒の説明が書かれています。7号酵母のことも書かれていますね。
さらに別角度を。原材料は国産の米と米麹で、精米歩合は55%、そして七号系の自社株酵母を使っています。香り立つ感じが吟醸酒感はありますが、食中酒を目指されていると書かれていた通り、すっきり感も同時にあって、食べ物の輪郭が感じやすくなる美味しいお酒でした。

別タイミングでカップ酒も買いました。本醸造にあたるお酒になるのかな。

電子レンジで、そのまま温められるのは利便性高いですね。

原材料は国産の米・米麹・醸造アルコールとなります。

蓋を開けた図がこちら。想像していたよりも旨味が濃くて美味い。

いつも通りあんまり調べずに訪問したため、訪問後に「え、あの協会七号酵母のふるさと?!」と気が付きました。訪問時点では日本酒に詳しくなかったということもありますが、ゆっくりボトルを見ていればそこにも説明は書かれていたんですよね。もっと1店舗1店舗ゆっくり、じっくり訪問したいな、なんて思いました。
———宮坂醸造株式会社 基本情報———-
〇創業年 1662年創業 (寛文2年)
〇営業時間
・10:00 – 17:00
※水曜日 定休日
〇住所
長野県諏訪市元町1−16
(公式サイト)⇒ 真澄 蔵元 | 宮坂醸造株式会社(信州諏訪 7号酵母発祥の酒蔵)
