千葉県北西部で旧江戸川を隔てて東京都江戸川区と接する浦安(うらやす)市は“東京ディズニーリゾート”の存在で全国的知名度を持っており、市域の約4分の3を1960年代以降造成された埋立地が占めていて湾岸に高層集合住宅が建ち並び都区部のベッドタウンでもあります。江戸時代は天領で、昭和中期までは旧南行徳町・旧行徳町(現・千葉県市川市一部)と一体的に“行徳(ぎょうとく)”と称されてもいました。1889(明治22)年に3村合併で浦安村発足時に“浦(海)安かれ・心安らかに”として日本書紀記載の日本(大和)の古称・美称“浦安”と命名されました。江戸時代から遠浅の海での漁業が発達し、中心部の境川周辺の漁村での浅利・蛤等の貝類加工や川岸に“べか舟(海苔採り木造船)”がひしめく海苔養殖が盛んでしたが、海面埋立事業に伴い1971年(昭和46年)に漁業権が全面放棄されました。焼蛤・焼浅利・佃煮・焼海苔・煎餅等が名物・特産品で、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が残っています。
1917年創業、昔ながらの手間暇かけたおかきづくりを行う 美津屋商店
フラワー通りのバス停からから徒歩1分ほど、浦安駅から徒歩8分ほどの場所にある 美津屋商店。1917年(大正6年)に煎餅屋として創業されました。当時は煎餅とおかきの両方をつくっていたそうですが、1975年(昭和50年)からは おかき一本に絞られたそう。ちなみに美津屋創業前は宿屋をやられていたそうで、お金のない旅人に「江戸川で水汲んできて売ってきな」と水売りを進めていたそうで、そこから水屋となり、美津屋となったのだとか。
(その辺りの歴史は「【浦安の老舗】浦安銘菓と言えば『美津屋商店』さんのおかき! 100年続く伝統の味と、愛されてやまない美味しさの秘密を探ってきました。」の記事に詳しくのっています)
という、美津屋商店さんの外観です。外にも匂いが伝わってきて、おかきへの期待が高まります。ちなみに店舗で買えると思い込んでやってきたのですが、店舗では買えなかったので別のお店に買いに行っています(店舗への事前連絡で店舗購入も可能とのこと)。
お店の横には昔から使われていたであろう機材がつまれていました。ここで乾かしたりしているのね。
で、上述の通り工場では買えなかったので、近くの販売店を教えてもらいそちらへ。コンビニにちゃんと置いてありました。浦安市内の複数の店舗で扱いがあり、「美津屋のおかきあります」と書かれていたりします。
で、購入したのがこちらです。10日ほどかけて作られる醤油おかきです。
おかきなんてそこまで変わらないだろう、といういつも通りの軽いノリで食べて、「なにこれ、超美味しいんだけど!」とビックリしました。醤油おかきオンリーで営業を続けられている理由が食べてよく分かりました。浦安市内に行かれる方は、スーパーやコンビニで探してみてくださいね。
———美津屋商店 基本情報———-
〇創業年 1917年創業 / 大正6年創業
〇営業時間
・9:00 – 17:00
※日曜日 定休日
〇住所
千葉県浦安市堀江3丁目17−2
(食べログ)⇒美津屋商店 – 浦安/せんべい | 食べログ