現存する日本最古のみりん蔵・九重味淋の九重櫻 / 愛知 碧南市 1772年創業 (安政元年)

愛知県三河地方(西三河)の碧南(へきなん)市は、古くは西が遠浅の海で大きな砂浜が広がり大浜郷と称され、近世以降に属した碧海(へきかい)郡の南部にあったことから命名されました。大浜港(大浜湊)が古くから海上交通の要衝として栄え、江戸時代は駿河国沼津藩領地(大浜村等)・西端藩(西端村)・天領(前浜新田)でした。市域の約4分の1の農地での葉生姜・赤紫蘇・人参・玉葱・甘藷・無花果・花卉等や海・淡水の魚介類などの農水特産品も多く、市内には老舗の飲食店・食品会社などが残っています。

1772年創業、現存する日本最古のみりん蔵を持つ 九重味淋

碧南駅から徒歩7分ほど、名古屋駅から車で1時間弱の場所にある 九重味淋。廻船問屋を営んでいた22代目・石川八郎右衛門信敦氏が、1772年(安政元年)に大濱村(現、愛知県碧南市)でみりん製造を始め、この年を創業年とされています。廻船問屋を営む中で、九重味淋さんのある三河地方は、温暖な気候、矢作川の水、矢作川を通じた米の確保の容易さ、海路を通じた江戸への運びやすさ等の要因からみりんの製造に向いていると考え、みりん製造をはじめたそう。この地域で作られる味醂は、三河みりんと呼ばれますが、その元祖とされるのが九重味淋さんとなります。今後ご紹介することになりますが、碧南市には100年越えの老舗みりん蔵が、今もたくさん営業されています。

という、九重味淋の九重櫻です。元祖本格三河仕込みと書かれています。 横からの図。表彰のロゴはSUPERIOR TASTE AWARDで、2020年度に2つ星を獲得した時のものです。 逆側です。原材料は、もち米・米麹・焼酎のみ。

うちでは実家で九重櫻を利用しており、私の家でも常備している味醂のうちの1つです。他の味醂と比較すると、甘さが強いんだけれど上品でくどさがなく、料理に使うと本当においしく仕上がるんですよね。個人的には日本最強の味醂の1つだと思っています。私にとっては地元の味の1つですが、九重櫻クラスになると東京でも見つけやすいのが嬉しいです。多分ずっと使い続けるのだと思います。

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—— 九重味淋 基本情報———-
〇創業年  1772年創業 / 安政元年創業
〇営業時間
・本社機能のため割愛
〇住所
愛知県碧南市浜寺町2丁目11番地
(公式サイト)⇒ 九重味淋株式会社

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