江戸時代初期から開発が進み、京都・室町に町名を由来するとされる日本橋室町。魚市場発祥の地でもあり、呉服問屋などが店を構えた江戸最大の大繁華街でした。大小の企業が立地するビジネス街の中に、老舗の飲食店や商店が数多く残っております。
1889年創業、屋台からスタートした鮨屋 蛇の市本店
三越前駅から徒歩3分ほど、日本橋駅から徒歩8分ほどの場所にある 蛇の市本店。1889年(明治22年)に、初代・寶井(たからい)市太郎が当時魚市場があった日本橋室町で屋台の寿司屋・蛇の目鮨を始めたことが創業です。文豪・志賀直哉が愛していた店で、志賀直哉が蛇の目鮨で修業をしていた初代・市太郎のことを「蛇の目の市ちゃん」と呼んだことが店名となりました。砂糖を使わない赤酢の酢飯を使ったり、継ぎ足した煮詰めを使ったり、扇の地紙の形での握りだったり等、江戸前の技術を継承しているお鮨屋さんとなります。
という蛇の市さんの外観です。2020年6月に同じ日本橋室町内で移転しています。
お店の前にあった看板はこちら。折詰弁当のメニューです。こんな差し入れきたら、私落ちますねw。
蛇の市さんには様々なコースがあり、貫数が選べる感じです。追加も可能なので、コースを軸に追加で好きなものをつまむ感じにしました。
で、一貫目はヒラメ、だったと思います。
イカです。細かく切れ目が入っていて食感がとても良い。
マグロです。旨味が熟成されていて、とても美味しい。
そして、中トロ。とろけるわ〜。
漬けマグロ、ですが、過去食べたことないぐらい美味しかったです。
そして車海老。プリプリで甘くて美味い。
そして、コハダ。芸術品かと思った。
いくらです。プチプチぐあいが最高ですね。
ウニもねぇ、最高なんですよね。
蛇の市さんといえばの、煮穴子。ツメは創業時からの継ぎ足しと言われています。
あまりに美味しかったので、漬けを追加で一貫頂きました。唯一無二の味がする。
サクラマスを軽く漬けにしたもの。江戸前の技術とモダンな融合の感じがあってめっちゃ美味い。
巻物は、干瓢巻きで。ちょっと濃いめの甘さに癒される。
5代目のご主人・寶井英晴氏が始めたという”のの字巻き”と呼ばれる玉子焼きです。甘い卵焼きの中に、少し柑橘系の香りをのせたご飯がめっちゃ合う。
いやー、ほんと満足感高かったです。
蛇の市さんには2015年にも訪問しているので、その時の写真も少しだけ。
全体像は撮れていませんが、2015年はこんな感じの暖簾でした。移転前なので同じ日本橋室町ですが場所が少し異なります。
ちょっと色飛びしてますが、お鮨です。4名で2階席に伺ったので、握ったお鮨を上の階に運んでもらって食べました。
穴子とイクラです。この時は外国人のお客さんが多かったのを覚えています。
直近お伺いした時は、季節柄日本人以外お客さんはいらっしゃいませんでしたが、以前お伺いした時は外国人比率が高かったのが印象的でした。伝統的な価値観を守りつつも、モダンな解釈なお鮨も出てくるので、日本で体験してもらうお鮨屋さんに選ばれやすいのだろうなぁと思った記憶があります。私も海外からのゲスト来たら、お連れする候補の1店とずっと思っています。連れて行って、感動させたいですよね。
———蛇の市本店 基本情報———-
〇創業年 1889年創業 / 明治22年創業
〇営業時間
・11:30~14:00(LO13:30)
・16:30~22:30(LO21:30)
※月曜・日曜・祝日 定休日
〇住所
東京都中央区日本橋室町1-12-10
(公式サイト)⇒ホーム | 蛇の市本店