厳骨庵の元祖犬山げんこつは硬くて美味い / 愛知 犬山市 1840年創業 (天保11年)

愛知県最北端(旧尾張・美濃国境)の犬山市は、1954年(昭和29年)に丹羽郡犬山町及び4村が合併して発足し、犬山城(国宝天守、2004年まで個人所有)や(野外)博物館明治村で知られている、“犬”が付く全国唯一の自治体です。地名由来には、犬使用狩りに最適だったとの説・平安期の丹羽郡小野郷が山間部で小野山転訛説・いぬいやま(針鋼神社が大縣神社の戌亥の方角)転訛説があり、江戸時代は幕府が藩として認めず尾張藩の一部で(1868年に犬山藩成立)、平岩氏を経て成瀬氏が居城していました。からくり人形・大山焼(陶器)・犬山提灯の伝統工芸や五平餅・げんこつ飴・大山茶・蜂蜜・蒟蒻・犬山ローレライ麦酒等が特産・名物で、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店・割烹旅館などが残っています。

1840年創業、犬山銘菓げんこつを製造・販売する 厳骨庵

犬山駅から徒歩10分ほど、犬山口駅から徒歩6分ほどの場所にある 厳骨庵。1840年(天保11年)に創業された、犬山銘菓げんこつの製造販売をする老舗店です。げんこつとは、水飴ときな粉で出来たやや硬めのお菓子で、岐阜の飛騨高山と犬山で販売されています。1618年(元和4年)に犬山城主・成瀬正成が陣中食を考案している際に生まれたとされるお菓子で、今回ご紹介の厳骨庵さんは犬山で最も古いげんこつ製造販売店となり他に、1875年創業・藤澤げんこつさん1904年創業・高田屋製菓さんと計3軒の製造元が残っています。

という、厳骨庵さんの外観。実家感があって、親近感を感じます。

上の写真では見切れちゃっていますが、地元の案内看板も設置されていました。犬山が初めての人に優しいですね。
店内に入りました。皇太子さまがいらっしゃった時に、げんこつ&きびだんご(もう一つの名物)をご購入されたそうですよ。 ということで、げんこつです。元祖犬山げんこつ、懐しの味、郷土の味、とあります。 こちらパッケージの裏側です。左側には昭和を代表する女流俳人・中村汀女氏が書いたげんこつに関する文章が載っています。げんこつの名の由来はその形からなのです。 という、げんこつです。確かに三角で、ゲンコツの形に見えなくもない。 犬山のげんこつ、子供の頃に何度か食べた記憶はありますが、大人になって食べるのは初めて。久しぶりに食べて、口に入れた時の若干の固さと、食べ進めるうちに柔らかくなる感触、そして柔らかな甘みと「あぁ、子供の頃おばあちゃんちで食べたあれだなぁ」と色々と思い出しました。パッケージにあった懐しの味・郷土の味とは、私のために書かれた言葉なんじゃないか。懐かしくって美味しかったです。

—— 厳骨庵 基本情報———-
〇創業年 1840年創業 / 天保11年創業
〇営業時間
・7:00~19:00
※水曜日 定休日
〇住所
愛知県犬山市犬山南古券266
(犬山観光協会 公式ページ)⇒ 厳骨庵 « 犬山観光情報

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