三重県北西部の伊賀市は、2004年(平成16年)に上野市と阿山郡伊賀町等の2町3村とが合併して発足し、中心地区である旧上野市の市街地は江戸時代の藤堂高虎築城以来の伊賀上野藩の城下町として栄えました。地名由来は、伊賀には“いか(険しい山)”説・“いかる(恐ろしい)”説・山栗の“いが”説・古代の統治者だった安我津媛(いがつひめ、伊賀津姫)説等諸説あります。米(伊賀米)・小麦生産が盛んで、伝統の組紐や伊賀牛・伊賀豚・美旗メロン・白鳳梨(幸水)・葡萄(伊賀乙女等)・清酒・鉄砲漬(養肝漬・伊賀越漬等)・和菓子(おかゆ大福・手裏剣かたやき等)・田楽等の特産品・名物があり、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店などが多数点在しています。
1895年創業、登録有形文化財内で醤油を醸す 福岡醤油店
正月堂東のバス停から徒歩1分ほど、島ヶ原駅から車で4分前後の場所にある 福岡醤油店。1895年(明治28年)に福岡長太氏が福岡醤油店を創業したことが始まりです。ビジネスは昭和中頃に川向家に引き継がれていますが、営業当初から使われている蔵や道具はそのまま引き継がれており、現存するキリン式圧搾機等の昔ながらの機材が残っている貴重な醤油蔵となります。このキリン式圧搾機と、醸造蔵は文化庁の文化庁登録有形文化財指定されています。代表銘柄はさめずは、「醤油は箸ではさめないから”はさめず”と呼んでいた」という京都の老人の言葉から生まれた言葉だそう。
という、福岡醤油店さんの「とこしへ」というお醤油が売っていたので買ってきました。ちょっと見づらい写真でごめんなさい。 アップだと少し見えますかね。三重県産の大豆100%を使用してつくったもろみを、吉野杉でつくった木桶で約1年間熟成し、キリン式圧搾機でじっくり搾った本醸造のお醤油となります。
パッケージ裏側です。寒暖差のある伊賀の気候も美味しさの秘訣なのね。原材料は大豆・小麦・食塩オンリーです。
こんな感じの色味です。醤油が紫と呼ばれる意味がわかる、やや紫がかった美しい色味をしています。旨味がものすごく強く、塩味の角が取れためちゃくちゃ美味しいお醤油でした。
とこしへは200mlで800円ちょっとする中々高級なお醤油ですが、一口で魅了される美味しさがあります。この醤油は何に使っても料理のグレードが何段階もあがりそうですが、流石に勿体無いので何かにつけるのが良さそうですね。このお醤油、過去食べた中でトップクラスに美味しかったです。
福岡醤油店さんは、昔ながらのお醤油作りをしながらも、ハラール認証等新たな取り組みも続けられています。老舗醤油店の見本みたいな素晴らしい企業ですね。
——-福岡醤油店 基本情報———-
〇創業年 1895年創業 / 明治28年創業
〇営業時間
・9:00 – 17:00
※定休日なし
〇住所
三重県伊賀市島ヶ原1330
(公式サイト)⇒ はさめずの醸造蔵 福岡醤油店