島根県沖で獲れた飛魚(あご)のみを利用し、炭火であご野焼きを作る青山蒲鉾店 / 島根 松江 1727年創業 (享保12年)

島根県の県庁所在地 松江市は、1607年(慶長12年)に堀尾吉晴が大橋川北側の末次の地に築城した際に中国・杭州の西湖畔“淞江(ずんごう)”に似た風景として、宍道湖を西湖に見立て命名されました。江戸時代は徳川家康嫡男系統の結城松平氏 松江藩の城下町として栄えた街。宍道湖を始め松江城・武家屋敷等の旧跡や玉造温泉等の観光名所も数多く、宍道湖七珍(しんじこしっちん、鱸・大和蜆等7種の魚介類)や出雲蕎麦・あご野焼・津田蕪漬等の名物・郷土食や松江藩7代藩主松平治郷(茶人・不昧、ふまい)考案の“不昧公御好み“の茶菓子(三種は山川・若草・菜種の里)等の松江和菓子など豊かな食文化を持ち、老舗の飲食店・和菓子店・食品店が何軒も残っています。

1727年創業、松江藩出入りの魚屋から蒲鉾専門店へと転身した 青山蒲鉾店

松江しんじ湖温泉駅から徒歩4分、松江駅から車で5分ほどの場所にある 青山蒲鉾店。1727年(享保12年)に魚屋として創業され、松江藩の出入り業者となった名門店です。昭和16年ごろに蒲鉾部門を独立し、戦後蒲鉾一本に絞られたそうです。

青山蒲鉾店さんの野焼きにはいくつか特徴があるのですが、
・手焼きであること(以前は機械も導入していたが手焼きに戻されている)
・島根県沖で獲れた飛魚(あご)のみ利用している
・伝統製法の地伝酒を使った野焼きを販売されている
点です。今回は最後の地伝酒を使った野焼きを購入してきています。

こちらが店舗外観。歴史ある雰囲気のある素敵なお店です。 少し寄り目の写真。日本って感じがあふれていて素敵です。 店頭のディスプレイ写真が反射しまくっていて使えないものが多かったのが残念…。かに蒲鉾だけの写真で失礼します…。 ということで買って自宅へ郵送しました。まずは地伝酒あご野焼きです。この地伝酒を使ったあご野焼きは、現在の14代目のご主人が復活させた至極の一品。一般財団法人食品産業センターが定める「本場の本物」にも指定されています。 こちらが切り分けた図。弾力と味の濃さが凄い。海の恵みがダイレクトに味わえる感じ。これはちょっと良いことがあった日に食べたいものかも。

野焼き一本だけを郵送するのも勿体なかったのでもう一品、かにかまぼこを購入。日本海の蟹使っております。

かに入りのカマボコ、当たり前だけど超美味しい。これも野焼きとは違う意味で、良いことがあった時ようだなぁ。

箱にはこんなパンフレットも入っていました。 あご野焼きの歴史も載っています。松江藩主も食べた地域伝統食品とのこと。当時松江では干物を作らず、魚の保存といえば野焼きを指していたのだとか。

あご野焼き、松江に伺うまで知らない食べ物だったのですが、何店舗かを食べることができ、一気に好物レベルまで好きになりました。弾力があって、野趣あふれる野焼きは、御飯にも合うし、お酒にも合いそう。都内で見つけたらまた買おうと思います、はい。

——— 青山蒲鉾店 基本情報———-
〇創業年 1727年創業 / 享保12年創業
〇営業時間
・7:30~19:30
※元旦 定休日
〇住所
島根県松江市中原町88
(公式サイト)⇒松江のお土産なら名物「あご野焼き」|青山かまぼこ

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