大阪府堺市北西部の堺区は、安土桃山時代に有力商人の会合衆(えごうしゅう/かいごうしゅう)が自治運営して繁栄した中世以来に環濠都市だった地域を含み、市役所等の官庁・シティホテル・百貨店等の商店が集積して市の中心部となっており、沿岸部には堺泉北(せんぼく)臨海工業地帯が広がっています。堺の地名は摂津・河内・和泉の三国の“境”に発展したことによるとされ、かつては“境”/“左海”とも表記されました。北・西・中各区にまたがる百舌鳥(もず)古墳群の一角の仁徳天皇陵(大仙陵古墳)を始め寺社・古跡も多く、中世の千利休・今井宗久・津田宗及等の茶の湯文化の伝統もあって多数の名物和洋菓子があり、市内には老舗の飲食店・和洋菓子店・製菓会社・昆布や醤油等の食品店などが数多く残っています。
文化文政期創業、堺名物・肉桂餅の元祖店 八百源来弘堂
大小路のバス停から徒歩6分ほど、堺駅から徒歩15分ほどの場所にある 八百源来弘堂。文化文政期 (1800年代)に創業された、堺名物として知られる肉桂餅 (にっきもち)で知られるお店です。南蛮貿易で栄えた堺は、天正年間(1573-1592)に肉桂(ニッキ・シナモン)が薬として輸入されたとされ、そんな肉桂をお餅に練り込んだのが肉桂餅となります。
という、八百源来弘堂さんの外観です。かなり渋めな見た目でカッコ良い。現在築70年ほどとのこと。
建て替えが予定され、令和5年1月にはクラファンで建て替え資金募集されていました。無事資金が集まったようなので建て替えられるようです。楽しみですね!
店内に入りました。肉桂餅が並んでいます。
逆サイドには、最中やゼリー等のお菓子も置いてありました。
という、八百源来弘堂さんの肉桂餅を購入しました。
裏側です。原材料は砂糖・うるち米・小豆・肉桂・じゃがいも澱粉です。
こちらが、その肉桂餅です。
少し粉を落とした写真もどうぞ。
食べ慣れた小豆餡の味と共に、肉桂(にっき)=シナモンの香りがフワッとやってきて、和菓子だけれどどこかしら海外の風を感じられる味でとても美味しかったです。かなり昔に1度食べたことはあったのですが、色んな和菓子を食べ歩いた今だからこそ感じられる、その独自性を理解でき食べて楽しいお菓子でした。緑茶・抹茶はもちろんですが、紅茶やコーヒーにも合いそうだなぁ。
—— 八百源来弘堂 基本情報———-
〇創業年 文化文政期創業 (1800年代)
〇営業時間
・9:00 – 17:00
※日曜日 定休日
〇住所
大阪府堺市堺区車之町東2丁1-11
(公式サイト)⇒ 八百源の肉桂餅