江戸時代、島津氏の薩摩藩城下町として栄えた鹿児島市。1540年(天文18年)にフランシスコ・ザビエルが上陸した日本のキリスト教初伝来地で、江戸時代末期には第28代島津斉彬による集成館事業により反射炉・溶鉱炉等が建造された日本の近代工業化発祥地とも言われています。鹿児島湾(錦江湾)西岸市街地から桜島を望む景観により“東洋のナポリ”と称され、鹿児島城(鶴丸城)・城山公園・仙巌園(磯庭園)・尚古集成館・照国神社等の旧跡や山形屋鹿児島本店等の歴史的近代建築物など観光名所も多数存在します。つけあげ(薩摩揚)・薩摩汁・壺漬・酒寿司・鶏飯・黒豚や地鶏やきびなご等の料理・かるかん・あくまき両棒(じゃんぼ)餅等の薩摩・奄美の郷土食品・料理・菓子なども豊富で、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が多数残っています。
1916年創業、鹿児島のソウルフードと呼ばれる焼きそばを売る 山形屋食堂
鹿児島市内の朝日通電停目の前にある、鹿児島を代表するデパート山形屋。この山形屋の中にある食堂が、山形屋食堂です。
山形屋の歴史はとても古く、創業は1751年(宝暦元年)。鹿児島にお店を構えられたのが1772(安永元年)と、200年を超える歴史をお持ちの老舗デパートです。このデパート内に食堂が出来たのが1916年 (大正5年)で、2015年に山形屋食堂としてリニューアルされました。
現在は山形屋1号館の7Fにあります。6Fの専用エスカレーターを上ります。
7Fにあがると昔の食堂の写真に出迎えられます。行列写真は撮りませんでしたが、12時前からこんなに行列が出来るのか!と人気ぶり。12時前なのに20分ほど並びました。
ちょっと別角度から。リニューアルされているので新しいのですが、クラシカルな感じを十分に残した素敵デザイン。
メニューはこんな感じ。和食・洋食・中華、なんでもあります。名物は鹿児島のソウルフードと呼ぶ人もいる焼きそばです。
※焼きそばがソウルフードなのではなく、山形屋の焼きそばがソウルフードです。
焼きそば単品にしようか悩んだ結果、半チャーハンとのセットにしました。これは間違いない奴が来たぞ…。
こちらが焼きそば。長崎の皿うどんに似たスタイル。薄味だけれど、出汁が効いているのかやたらと美味い。これはハマる。
こういうところのチャーハンもきっと美味しいよね、と思い頼んだのがこちら。こちらもやや薄味だけど、しみじみ美味い。焼きそばと同ベクトルの、濃い味付けじゃないのに、あふれ出る美味しさ。このチャーハンも最高!
鹿児島に来て、なぜデパートの食堂で食べるのか、と、我ながら少し疑問を感じながらお伺いしたのですが、まずは行列にびっくりし、そして料理の味に再度驚かされました。行列になる理由に納得できます。だって美味しいんだもの。
懐かしい雰囲気に囲まれながら、懐かしの美味しい料理たちを堪能する。僕が年を取ったら、こういうお店で週に何日か過ごしたいな。孫連れて食べにくる、とか最高の幸せだよね(実際そんな感じのお客さんが沢山いて、見てると幸せな気持ちになれます)。
———山形屋食堂 基本情報———-
〇創業年 大正5年 / 1916年創業
〇営業時間
10:00~20:30 (20:00 OS)
朝食:10:00~13:00
ランチ:10:00~17:00
ディナー:17:00~20:00 (OS)
※山形屋定休日に準ずる
〇住所
鹿児島県鹿児島市金生町3-1 鹿児島山形屋 1号館7階
(公式サイト)⇒ふるさとレストラン「山形屋食堂」