鎌倉大仏(高徳院)を始め鎌倉五山など多くの社寺が点在する神奈川県鎌倉市。中世の鎌倉幕府以降は衰退していましたが、江戸時代中期に徳川光圀編纂「新編鎌倉志」で名所旧跡が紹介されたことから、寺社も復興され江戸庶民の行楽地として賑わいを取り戻しました。明治以降は保養・別荘地として発展し、特に昭和初期以降は鎌倉文士などの文化人も多く居住。近年は人気の近郊観光地として賑わっており、各所に数多くの老舗の飲食店や和菓子店などが点在しています。
1894年創業、外国人が持ち込んだビスケットを基に鳩サブレーを開発した 豊島屋
鎌倉駅から徒歩約3分ほどの場所にある 豊島屋 本店。1894年(明治27年)に、鎌倉にて創業された、鎌倉を代表する老舗店です。代表作の鳩サブレーは明治時代に発売された歴史あるお菓子なのです(当初は売れずに苦労されたそうです)。
こちらが本店の外観。人通りが多く全体像が撮れておりませんが、横に広い店舗です。こちら、ディスプレイの様子。鳩サブレーの箱が大量に並んでおります。可愛いなぁ。せっかく本店に伺ったので、本店限定パッケージ買いました。学ランの修学旅行生、家族連れが購入している姿が可愛い!こちらが御存じ鳩サブレー。バターの香りが芳醇で超美味い。
鳩サブレーは、ある日豊島屋さんにやってきた外国人の方が持ち込んだビスケットを基に開発されました。当初はバターが入っていることが分からず、苦労したのだとか。
ちなみに鳩の形をしているのは、初代の久保田久次郎氏が鶴岡八幡宮の鳩から着想を得てつくったから。この久保田久次郎氏は鳩サブレーのことを「鳩三郎」と呼んでいたのですが、それはサブレーが耳慣れない言葉であったことと、サブレーが三郎に聞こえたから、なんだとか(ダジャレ…!)。
鳩サブレー、最近頂く機会がなかったので、久々に食べたのですが、食べるたびに「鳩サブレーって、食べる前の期待値を超える美味しさがあるよね」と思います。見た目から想像付かないほどのバターの香りが素敵なんですよね。これを機会に、食べる回数を増やそうと決意しましたw。
豊島屋さんといえば、地元を大事にする企業としても知られています。大きなニュースになったのは、2014年地元鎌倉の海のネーミングライツを購入した時のこと。支払った金額は10年分の1.2億円。なのに、ネーミングライツを行使せ
ずに、海の名前をそのままにすることを発表しました。社長の久保田氏は、当時の記者会見にて、
「変な愛称を付けられたら嫌」
「親しんだ名を変えたくなかった」
「海は皆のもの。清掃費を出したつもり」
と、カッコいいコメントを連発。こういう地元を守る老舗企業、かっこよすぎますよね。鎌倉好きな人は、行くたびに鳩サブレー買いましょう!
——- 豊島屋 基本情報———-
〇創業年 1894年創業 / 明治27年創業
〇営業時間
・9:00~19:00
※水曜日不定期休
〇住所
神奈川県鎌倉市小町2-11-19
(公式ページ)⇒ 鎌倉の味 鳩サブレー 豊島屋
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