北海道北西部（留萌振興局）で日本海沿岸の苫前（とままえ）郡の郡域は1879年（明治12年）の行政区画郡発足以来変わらず、苫前（とままえ）町・羽幌（はぼろ）町・初山別（しょさんべつ）村の2町（ちょう）1村が属しています。地名はアイヌ語の“トマ・オマ・マイ（多年草の蝦夷延胡索：えぞえんごさく・ある・もの／処）”に由来し、江戸時代は松前藩領から天領化が2度ありました。苫前町は1948年（昭和23年）に発足し、風力発電が盛んで、とうもろこし・大根・南瓜・メロン・スイートコーン・養殖帆立貝・塩数の子・焼酎・メロンワイン等が特産品・名物です。羽幌町は1921年（大正10年）に発足し、昭和中期に天売村（天売島）・焼尻村（焼尻島）を編入して現町域となり、町名由来はアイヌ語転嫁で、海岸の柔らかい砂から“ハプㇽ（柔らかい）” 説・羽幌川出水時の砂浜潰しから“ハポロペッ（流出?・広大・川）”説等の諸説があります。かつては道内屈指の羽幌炭鉱で栄え、現在は風力発電が盛んな夕日が美景の町として知られ、甘海老（全国一漁獲量）・帆立貝・冷凍烏賊・グリーンアスパラガス・粘り長芋・羽幌メロン・焼尻緬羊（サフォーク、羊毛・羊肉料理）・味噌・ワイン・金時羊羹等が特産品・名物です。初山別村は1909年（明治42年）に発足し、町名由来はアイヌ語の“ソウサンベツ（滝が・そこで・流れ出ている・川）”の村公式説の他に諸説があります。日本最北の天文台があり、河豚・蛸・ハスカップやミニトマトの青果及びジャムやワイン等の加工品・魚介加工品（一夜干・糠鰊・糠ほっけ・酢烏賊等）・天然真河豚出し蕎麦つゆ及び使用蕎麦やラーメン等が特産品・名物です。郡内には老舗の料理店・割烹旅館・和菓子店・食品店などが残っています。