千葉県北東部で関東地方及び県の最東端である銚子(ちょうし)市は、利根川下流から河口の南岸にあり古くから港町として栄え、水揚量日本一の銚子漁港と3つの卸売市場を擁しています。江戸時代以前は飯沼・三前と称された地で、“銚子”の地名は“銚”(元来は生薬煎じ用土瓶・薬缶類で狭小注ぎ口の酒器)に似て、狭小入口で中が拡がる地形に由来し元は“銚子口”と称されていました。名代の入梅鰯(真鰯)や各種鰯・釣り金目・鯖・鮫・鯵・秋刀魚・メヌケ・鮪・鰹等の魚介類や灯台キャベツ・大根・とうもろこし・トマト・銚子メロン各種・苺・西瓜等がが特産で、水産缶詰・海藻こんにゃく・ぬれ煎餅等の名物があり、市内には老舗の和洋菓子店・食品店などが残っています。
明治初期創業、漁師のプリンこと伊達巻き寿司で知られる 大久保
銚子駅から徒歩5分ほどの場所にある 大久保。江戸期に日本料理店として創業し、明治初期から寿司屋さんをされているそう。銚子のお寿司屋さんは「漁夫(ぎょふ)のプリン」と呼ばれる、伊達巻寿司(伊達巻鮨と記載に揺れあり)を名物として出されています。この伊達巻は魚のすり身を使う一般的な伊達巻と違い、砂糖をたっぷり入れた卵焼きになります。大久保の6代目・大久保文蔵氏が明治初期に細工鮨の1つとして生み出したとされ、つまり大久保さん=銚子伊達巻き寿司の元祖店となります。
という、大久保さんの外観です。ちょっと丸い形なのが印象的。これ、後で出てくる伊達巻き寿司の形を模していたりするのかな。
少し寄りの写真です。銚子名物・寿司屋の伊達巻、というノボリが立っています。看板には大久保の伊達巻鮨の文字も。
こちら入口に立っていたメニュー表です。こちらでは伊達巻き寿司と書かれていますね。基本伊達巻き寿司を中心にメニューが組み立てられています。
店内に入りました。メニュー表です。外にあったのと同じですね。右下には「銚子地方のローカル食 甘い大きな玉子のお寿司です。大久保は元祖になります」との文字が。
今回はこちらの並の伊達入りをチョイスしています。
で、出てきたのがこちらです。うむ、知っている伊達巻きとは違いますね。
少しだけアップで。中々ユニークな形しておりますね。
少し別角度から。見慣れないからこそ、ちょっと面白くなってきます。ちなみにめっちゃ甘くて、「確かにプリンだ!」と感じる味。多分初めての人は相当びっくりする味な気がします。
店内には取材記事も沢山掲載されていました。お伺いするまで、こんなユニークなお寿司があると知らなかったです。
日本各地にユニークな寿司がある、という認識はあるのですが、あんまり発見できておりません。そんな中でたまたま出会ったのですが、中々ユニークでびっくりしました。誕生の経緯は漁で体力を使った漁師さん達が甘いものを求めて…、という経緯のよう。誕生がその土地に紐づいているのも素敵だなぁ。機会があれば、別のお店でも食べてみたいです。
—— 大久保 基本情報———-
〇創業年 明治初期創業 (1800年代)
〇営業時間
・11:00 – 14:30
※月曜日 定休日
〇住所
千葉県銚子市東芝町1−1
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