三重県東部の伊勢市は、神宮(伊勢神宮)の鳥居前町として古代から発達してきた都市。江戸時代には“お蔭参り(おかげまいり)、お伊勢まいり”で全国から参拝者を集め今も多くの人で賑わっています。神宮の主祭神は内宮(ないくう)の皇室の氏神・天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおみかみ)と外宮(げくう)の衣食住の守り神・豊受大御神(とようけのおおみかみ)です。他にも二見浦(夫婦岩)・猿田彦神社・おかげ横丁・おはらい町等の観光名所を多く擁しています。伊勢沢庵・伊勢うどん等の特産品・郷土料理や赤福餅・朔日餅・お福餅等の各種餅菓子・煎餅・ういろ等の名物菓子・土産物が豊富で、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店などが多数残っています。
1738年創業、神宮への参拝客向け茶店として創業した 御福餅本家
二見浦駅から徒歩5分、二見ジャンクションから車で5分ほどの場所にある 御福餅本家。1738年(元文3年)に、小橋長右衛門氏が神宮への参拝客向けに餡餅を提供する茶店を創業したことで、その歴史が始まりました。明治に入り現在の場所に移られたそうです。
御福餅本家が販売する お福餅(旧名、御福餅)は、お餅を漉し餡で包んだ餡餅で、同じ伊勢市内に本店を持つ赤福と形状が似ています(パッケージも結構似ている)。私が三重県に住んでいた頃は、赤福と同等まではいかなくとも知名度のある商品だったのですが、県内以外はあまり見かけない商品な気がします。
という、御福餅本家さんの外観です。私がお伺いしたタイミングは新店舗オープン前でした。
お隣にはこんな感じで販売スペースが。
店内に入りました。少し遅い時間にお伺いしたので残りは4個入りのみでした。
4個入りです。
ということで買ってきました。4個入りを買うのは初めてかも。
開けた図です。食べ切りやすいのが助かりますね。
中にパンフレットが入っていました。知らなかったのですが、色々なフレーバー展開されているのですね。
ココア、きなこ、抹茶、プレーンの4種類が基本のよう。次行った時、詰め合わせ買って食べ比べたい…!
ここからは2020年に買った際の記事です。その時のお福餅のパッケージがこちら。お福餅のお福(御福)は、御福餅本家の本店近くにある二見興玉神社に祀られている神のアマノウズメノミコトの通称 御福さんに由来しているそうです。 中にはこんな袋が入っておりまして、
開けると、ヘラ状の取り分ける匙が出てきます。お福さんキャラのイラストが可愛い。
で、お福餅がこちら。同じ材料から出来ているお菓子なので赤福ににています。この波状の模様は二見浦の波の形となります(赤福の模様は、五十鈴川の清流を表している)。手作りだからか、ザラっとしたテクスチャーを感じる食べ口となっているのが、個人的なお気に入りポイントだったりします。
同封のパンフレットには前述した創業の由来や、お福餅の瞑想の由来、形状の説明が乗っています。親切!
お福餅、数十年ぶりに食べましたが、記憶よりもずっと美味しくってまた食べたくなりました。全て手作りなのが、このザラっとした食感を産んでいるのだと思います。滑らかな漉し餡も良いですけど、甘いものを食べてる感を感じられるテクスチャーな感じも大好きなんですよね。またお伺いしたいです。
———-御福餅本家 基本情報———-
〇創業年 1738年創業 / 元文3年創業
〇営業時間
・9:00-17:00 (LO. 16:30)
※年中無休
〇住所
三重県伊勢市二見茶屋197-2
(公式サイト)⇒ 御福餅本家 – 伊勢・二見浦で280年余続く、手づめのあんころ餅屋。上質な味わいです。