浅草は、都内最古の寺である金龍山浅草寺の門前町として古くから栄えた街。江戸時代には多くの武士・商人や文人墨客などが浅草に集まって江戸文化を育んできました。明治になって六区画(一時期は七区画)の浅草公園となって、六区は劇場や映画館などが林立して興行街として多くの人を集めて繁栄し、現在も全国各地や海外からの観光客で連日賑わっています。浅草の各所には食堂から料理屋までの各種飲食店や和菓子・食品店などの老舗の商店が数多く点在する、東京を代表する老舗の聖地の一つです。
1855年創業、雷門目の前で和菓子を作り続ける 龍昇亭西むら
銀座線 浅草駅から徒歩2分程度の場所、雷門から道路を渡ってすぐそばの場所にある 龍昇亭西むら。西むらさんは、江戸末期に雷門前でお茶屋をしていたそうですが、1854年(安政元年)に上菓子屋をはじめ、この年を創業年としているそうです。ちなみに屋号は金龍山浅草寺の御供物等を引き受けていた関係から「龍昇亭西むら」と名付けられたそうです。
こちらが店舗外観。創業安政元年の旗が目印です。
店舗に入りました。様々なお菓子が販売されています。西むらさんといえば栗むし羊羹が有名なのですが、今回は別に買いたいものがあったので訪問をしているのです。 それがこちらの「東京かすていら」。東京の昔ながらのカステラ、と聞き、カステラ好きとして食べてみたかったのです。
ということで買ってきました。こちら上からの図。なんというかぱっと見は小さな食パンのような見た目。
切り分けた図。長崎の黄色ががった老舗カステラと比べると、結構白目の色見です。味はほんのり甘く、ザラメ等の甘味もまわりについていないので、かなり素朴な感じ。牛乳やコーヒーにとっても合います。これ、美味しいなぁ。 購入したパッケージの中には、こんな説明が見も入っていました。上述した歴史の内容です。ちなみに安藤広重の作品にも登場しているそうですよ。
龍昇亭西むらさん、いつも前を通っていたのですが、中々購入機会に恵まれず、ようやく買うことが出来ました。東京かすていら、私の幼少の記憶にある、昔ながらのカステラの味がしてとっても美味しかったです。老舗のカステラは、どちらかというと高級化する傾向にあると思うのですが、東京かすていらのような、素朴な味もやはり美味しいですね。
と、西むらさんといえば、やはり栗むし羊羹なので、次回は栗むし羊羹を買ってきたいと思います。また、老舗食堂Twitterのフォロワーさんに教えて頂いた一推しの羽衣も買いたいなぁと思っております。
——- 龍昇亭西むら 基本情報———-
〇創業年 1855年創業 / 安政元年創業
〇営業時間
・9:00~19:00
※火曜日 不定休
〇住所
東京都台東区雷門2-18-11
(浅草うまいもの会内、公式ページ)⇒ 龍昇亭西むら 浅草うまいもの会