岐阜県庁所在地の岐阜市は、戦国時代は斎藤道三や織田信長が治める城下町として発展し、江戸時代は幕府直轄領の後に尾張藩領となり商工業の中心地として栄えました。織田信長が稲葉山城下の井ノ口を(中国の周王朝誕生時に鳳凰が舞い降りたとされる岐山と孔子生誕地の曲阜から)岐阜と改名したと伝わるなど地名由来には諸説があります。JR岐阜駅周辺の市街地にはオフィスや商業施設が建ち並び、柳ケ瀬(やながせ)は県最大の繁華街で、市南部は県庁始め行政や商業の拠点となっています。戦国時代から栄えてきた旧岐阜町に当たる市北部には金華山・岐阜城・長良川鵜飼い船乗り込み口などの観光名所があり古い家屋の街並みが残っています。この歴史ある市内には老舗の飲食店・和洋菓子店・食品店が何軒も残っています。
1830年創業、故昭憲皇太后のお気に入りのお菓子 雪たる満を製造・販売する 奈良屋本店
岐阜駅からクルマで10分ほどの場所にある 奈良屋本店。1830年(天保元年)に創業された和菓子店で、故昭憲皇太后(明治天皇の皇后)のお気に入りであったお菓子 “雪たる満”や、故昭憲皇太后がきっかけで生まれた人気お菓子”都鳥”の製造・販売を行っている和菓子店です。
こちらが店舗外観。クラシックな和菓子屋感があります!
店舗から見えるディスプレイには、”雪たる満”、”都鳥”、そして鮎のお菓子”かがり焼鮎”が飾られていました。
店舗内のディスプレイはこんな感じ。上生菓子はじめ、沢山のお菓子が飾られていましたよ。
お店の奥側の写真。色見がカッコよくて撮影。年季の入った木目の感じ、老舗感出ていて凄く好きです。
ということで買ってきました。”雪たる満”と”都鳥”のセットです。 こんな感じで箱の中に収められています。 まずは”雪たる満”から。1886年(明治19年)から販売されている、歴史あるお菓子です。 ででーん、雪だるま!このお菓子は砂糖と卵白でつくったメレンゲのお菓子です。歯触りもよく美味しい。し、カワイイ! そしてこちらが”都鳥”。奈良屋本店さんのHPによると、
故昭憲皇太后が殊の外お気に召されていた「雪たる満」を二十五周年祝典(銀婚)に献上すると「お堀にいる白い鳥の形に作ってみたら」という有難いお言葉をいただきました。再度献上した際に、都の鳥を「都鳥」と名付けていただきました。
こちらが”都鳥”の中身。”雪たる満”と同じメレンゲ菓子です。個人的には見た目は”都鳥”のほうが好きかな。
お店の人にお話しをしたところ、「わざわざ東京から来てもらったなんて」とおまけを頂きました。もう一つの銘菓である、鮎のお菓子”かがり焼鮎”。岐阜 = 長良川 = 鮎、の印象強いですものね。
こんな感じで鮎の姿をしたお菓子でした。こちらもサクサクしていて美味しい。
説明紙も入れてくださいました。上述した”雪たる満”と”都鳥”のことが書かれています。 神の中面はこちら。宮内庁・皇族の方に食べられてきたお菓子のようです。
奈良屋本店さんの、”雪たる満”と”都鳥”は、見た目が可愛いことに加えて、賞味期限が2か月と長いのも嬉しいポイント。カワイイ+日持ちはお土産の鉄板ですよね。味は結構甘めなので、渋めのお茶以外にもコーヒーにも合いそうです。都内でも一部販売されているので、今度誰かのお土産として使いたいなぁ。
——–奈良屋本店 基本情報———-
〇創業年 1830年創業 / 天保元年創業
〇営業時間
9:00~18:30
※第3土曜日・日曜日・元旦・お盆 定休日
〇住所
岐阜県岐阜市今小町18番地
(公式サイト)⇒ 岐阜市にある創業天保元年の和菓子店【奈良屋本店】