【移転済み】東京 築地 印度カレー中栄(創業1912年)

※築地市場移転に伴い移転しました。

江戸時代に明暦大火で焼失した浅草西本願寺の代替地(現、築地本願寺)として佃島住人が埋め立てて出来た中央区築地。永らく海軍用地として使用され、その跡地には昭和初期に日本橋から魚河岸が移転し、世界一の魚市場と知られるまでになりました。魚市場が豊洲に移った現在も、場外市場等は多くの買物客や外国人などの観光客で賑わっており、老舗の飲食店なども数多く点在しています。

築地市場の「場外」「場内」

築地市場の「場外」「場内」。違いは何なのか?
「場外」は一般人でも買い物や飲食が気軽に出来る商店街のような場所です。
「場内」は専門業者などプロの方々が買い付けに多く訪れる卸売市場が主になっています。もちろん一般の方も入れますし飲食店も数多くあります。
豊洲移転問題で話題の築地市場ですが「場外」は築地市場に移転後も残るようです。
さて「場内」は?と言うと11月の移転については延期という情報でした。(2016年8月31日時点)

そんな情報の中、私たちは「いつ移転かは分からなくなったけど、早く行っておかなきゃ!」という使命感に駆られ築地場内へやってきた訳です。

インドカレーじゃない!印度カレー

印度カレー中栄は創業は大正元年、日本橋で和食屋さんからのスタートだったそう。
「印度カレー」と音だけ聞くと「インドカレー」を連想してしまいますが
中栄さんのカレーは私たちが良く食べている欧州風のカレーライスです。ナンは付いていません。

お店は築地場内魚がし横丁1号館にあります。レトロで可愛い看板が目印です。
店内は10席ほどのコの字カウンター。カウンター中央に店員さんが対応してくれる形でお客さんとの距離が近いです。

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驚くべきはカレーが出てくるスピード。
注文から30秒ほどすれば出て来ます。早い。
築地っぽいと言いますか威勢の良い感じでカレーが出てくるので、そこだけで築地の活気を感じてしまうという。

中栄のカレーは何十年もレシピが変わっていないのだそう。
確かに懐かしくて暖かくもあり、そして深く味わいがあります。
この味が長年築地を訪れた人に親しまれてきたんだと思うと納得してしまいますね。
美味しかったなぁ〜。山盛りのキャベツはルーと絡めながら食べるのが中栄流なのだとか。

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ちなみにこれはシーフードカレーです。

心地の良いお客さんのと距離

カレーを食している最中に常連さんであろうお客さんと店主さんの会話が耳に入ってきました。
どうやら渦中の移転問題についてです。
店主さんは常連さんとお話をしながらテキパキと仕事をこなしていきます。
カウンター席でお客さんとの距離が近いことを書きましたが、話しかけたくなる距離感なんですよね。
渦中の移転問題について私たちもちょっと聞いてみました。
「どうなるかまだ分からないですけどね、残って続けるかもしれませんし、お店を閉めちゃうかもしれませんし」
と店主の方は気さくに私たちに答えてくれました。
このお客さんとの距離感が中栄の魅力の一つなのかもしれません。

何はともあれ、今が中栄や築地市場の歴史の中での大きなターニングポイントであることは間違いのだと思います。移転するお店、築地で続けるお店、閉めてしまうお店、それぞれ違う決断をするお店が出てくるのかもしれません。
しかし築地市場で親しまれてきたカレーの味がこれからも長く続けば良いと、
満たされたお腹と共に思うのでした。

———-印度カレー中栄 基本情報———-
・創業年
・1912年(大正元年)
・営業時間
5:00~14:00
朝食営業、ランチ営業
・定休日
日曜・祝日・不定休(築地市場に準ずる)
・住所
東京都中央区築地5-2-1 築地市場 1号館

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