埼玉県南西部の飯能(はんのう)市は入間川上流の渓口集落として発展した町で、地名由来には榛(はん)の木が茂る野で“榛野”転訛説・“萩野”転訛説・武蔵七党丹党の判乃氏居住説等があります。江戸時代は武蔵国西部の山間地帯と同様に幕府領でした。中世より林業が盛んで、江戸時代には火事多発で木材不足の江戸に、入間川・高麗川等から荒川経由の10日間程度で一帯の杉・檜等の木材が大量に運ばれ、江戸の西の川からの“西川材”と称されました。主産地の入間市に連なり狭山茶も生産され、地酒や四里餅等の名物もあり、市内には老舗の飲食店・和菓子店などが残っています。
江戸末期創業、穀物屋として創業された こくや
飯能駅から徒歩9分ほどの場所にあるこくや。穀物屋として創業され、江戸末期からうどん屋としてスタートされています。もともと周りに畑の多い場所で、まかない用のうどんを打っていたものが、そのまま商売につながったそうです。提供されているのは、飯能含む武蔵野地方のうどんである太めの麺でコシが強い武蔵野うどんとなります。
※古久や、と表記されることが多いですが、正式には変体仮名で「こくや」と書くのが正規とのことです。
という古久やさんの外観。こちらには大正期に移られてきたそうです。
少し寄り目で。開店直後にお伺いしたのでほぼ並ばず入れましたが、椅子が並んでいるように通常行列ができているお店となります。
外で待っているとおしながきが配られ、注文してから店内に入るスタイルです。うどん&天ぷらのみ。ちなみに普通サイズでめっちゃ量ありますw。
今回は肉つゆうどん並をオーダー。肉汁もうどんも量がすごい!
うどんをアップで。伝わりますかね、この量!太めのうどんが大量に入っております。
そしてつけ汁。肉つゆにつけて食べるのも、武蔵野うどんの特徴の1つですよね。コシのあるおうどんを受けるのに、この力強さがピッタリハマります。めっちゃ美味い。
最後にうどんの茹で汁が出てきました。スープ割のように楽しめます。
スープ割の姿。具材まで全部食べ切れました。お腹いっぱいになるし最高!
武蔵野うどん自体を久しぶりに食べましたが、あのパンチある麺とつけ汁の組み合わせ、本当に美味しいですよね。同じコシ系うどんでも讃岐うどんとは違ったベクトルで、コッテリ感があって美味しいです。
こくやさんは美味しさだけでなく、お店の雰囲気も楽しめます。ザ・日本家屋って感じで、祖父母の家に遊びに行ったような気分に。飯能に伺う際にはまた行きたいなと思います。
———こくや 基本情報———-
〇創業年 江戸末期創業
〇営業時間
・11:00~14:10
※日曜日 定休日
〇住所
埼玉県飯能市八幡町6-9
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