静岡県西部でかつて遠江国(とおとうみのくに)に含まれていた浜松市は古代には津(港・渡し場)由来とされる“濱津(はまつ)”と称されていましたが“はままつ”となった経緯は不詳で、室町期に今川氏が築城した曳間(引間)城を徳川家康がその近郊町名から濱松(浜松)城と改称して地名が定着し、江戸時代は譜代大名各家の浜松藩の城下町であり東海道の宿場町でした。2024年(令和6年)1月1日に従来の中・東・西・南の各区及び北区の三方原(みかたはら)地区が再編合併して中央区が発足しました。鰻・すっぽん養殖発祥地で、食用油・鰻料理・みそまん等の特産品・名物があります。区内には老舗の飲食店(鰻等)・仕出し料理店・和菓子店・和洋菓子店・食品店・製菓会社・食品会社などが点在しています。
1887年創業、貞明皇后のお言葉が社名となった 御菓子司こぎく
よろい橋のバス停から徒歩8分ほど、浜松駅から車で8分前後の場所にある 御菓子司こぎく。1887年(明治20年)、菓子店・花月堂として創業したことが始まりです。こぎく、と今の社名になったのは、大正初期に貞明皇后がいらっしゃったことがきっかけで、代表銘菓であった小饅頭を献上したところ「可愛らしくて小菊のようですこと」とお言葉をいただき、そこから饅頭の名を小菊饅頭を命名、社名の由来となりました。社名を変えたのは戦後の1949年(昭和24年)となります。こぎくさんには歴史を彩った様々なお菓子がありますが、明治期から発売しているピーナッツ菓子・国の光は、1910年(明治43年)のロンドン日英博覧会で金杯受賞ことをきっかけに「国の誉れだ」ということから、国の光と命名されたとのことです。
と、説明が長くなりましたが、こぎく本社工場併設のショップへやってきました。和カフェもここで運営されています。この店舗以外に、領家店・西山店・笠井店と、合計4店舗の運営をされています。
ちなみにドライブスルーでお菓子が買えるお店でもあります。和菓子でドライブスルーって珍しいですよね。
こちらは店頭看板。おこわおにぎりセットが気になりますね。

店内に入りました。入口部分が販売スペースになっています。
冷蔵系の和洋菓子もあります。美味しそ〜。
そして奥側がカフェスペースとなっています。その場で食べれるのは嬉しいですね。

今回は生どらやきの桃味とアイスコーヒーを購入しました。どらやきの上に押してある焼印は、菊のマークになるのかな。
生どらやきをアップで。たっぷり生クリームと桃の餡の相性はとても良く、さっぱりと食べられました。和洋菓子のお手本のような美味しさ。

こぎくさんは、明治期に生まれたピーナッツ菓子・国の光、大正期の小菊饅頭、昭和期のベビーシュークリーム、平成期の茶遊里(さゆり)と複数のヒット商品をお持ちです。という情報を事前にあまり調べずにいき、目の前にあった美味しそうな生どらやきを購入したのでした。次回は銘菓シリーズをいくつ買って食べたいです(お腹の様子次第では全4種類を…w)。
———御菓子司こぎく 基本情報———-
〇創業年 1887年創業 / 明治20年創業
〇営業時間
・10:00 – 17:00
※年中無休 (カフェは月・火休み)
〇住所
静岡県浜松市中区神田町550-2
(公式サイト)⇒ 御菓子司こぎく|トップページ