東京 銀座 木村屋總本店(1869年創業)

江戸時代に置かれた銀貨幣鋳造所(銀座)に地名を由来する中央区銀座は、明治時代に文明開化を象徴する町として銀座煉瓦街が建設されて栄えてきました。現在の銀座8丁目付近で芸妓能楽師に因んで称された金春(こんぱる)芸者で賑わった幕末からの花柳界が、明治政府高官などの贔屓により新橋花街として江戸時代以来の柳橋(現・台東区)と共に「柳新二橋」と称し発展し、昭和中期の最盛期を経て今も中央区築地にかけて10軒以上の料亭と数十人の芸者を擁しています。東京を代表する地域ブランドのショッピング街として、大繁華街として、また夜の高級な社交の場として今に至っており、各所に老舗の飲食店や和洋菓子店などが数多く点在しています。

銀座 木村屋總本店は1869年創業。
こちらは日本で初めてイースト菌ではなく酒の酵母が原料のパン生地を作ったと言われています。
明治時代には天皇皇族にも献上されたこともあるほどの老舗の名店。

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創業当時、パンを楽しむ文化は浸透しておらず、一部の人達の間だけで楽しまれているものでした。
それを一般の人達にも広く遍く親しんでもらうべく、木村安兵衛氏、英三郎氏が酒種発酵種をヒントに日本人の嗜好に合わせた酒の酵母が原料の生地を作ったのだそうです。
今の形のあんぱんになるまで5年の月日がかかったそうです。ある意味、西洋由来であるパンに日本古来のあんこが融合した和洋折衷の画期的な食べ物でした。
その後もジャムパンなどのアレンジされたパンを開発しながら、今では当たり前のあんぱんをはじめとした様々な菓子パンを世に広めたと言われています。

現在の銀座 木村屋總本店は階層によってジャンルが区分けされたビル。
今回は2階のカフェであんぱんセットをいただきます。

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表面はしっかりこんがりと焼き上げられたあんぱん。口の中に頬張ると懐かしさすら上げてきます。
かわいらしいサイズ。小さいながらも餡庫と一緒に歴史と伝統が詰まっています。
あんぱんセットのお供は緑茶。あんぱんだと牛乳もよく合いそうですよね。こちらの組み合わせもノスタルジックが全開です。

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1階のベーカリーコーナーでは、国内外の観光客でも賑わっています。
あんぱんをはじめ、クリームパン等の菓子パンやおみやげセットも用意されています。
銀座の中心地にあるとは思えないような、静かで贅沢な時間が流れる空間。
あんぱんを楽しむのはもちろんですが、この銀座の中心地との強いコントラストを生むタイムレスな空間を楽しむのも格別です。
ご馳走様でした。

ちなみに、岸朝子さんの東京5つ星の手土産で取り上げられたお店の一つとなります。

———-銀座 木村屋總本店 基本情報———-
・創業年
・1869年(明治2年)
・営業時間
・1F ベーカリー:10:00~21:00
・2F カフェ:10:00~21:00/LO20:30
・3F グリル:10:30~21:00/LO20:30
・4F レストラン:ランチ11:00~15:00/LO14:30 ディナー17:00~21:00/LO20:00
定休日 無休(大晦日、元旦を除く)
・住所
・東京都中央区銀座4-5-7

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