広島県の広島・福山両市に次ぐ第三の都市である呉(くれ)市は、天然の良港を有し、古くは村上水軍一派の根城で江戸時代までは小さな港町だった場所。呉の地名由来には、呉一帯を囲む連峰“九嶺(きゅうれい)”転訛説等の諸説があります。生産量全国一の仁方やすり・川尻筆などの伝統品や旧海軍由来の肉じゃが発祥地(京都府舞鶴市も主張)として知られています。いが餅・各種饅頭・カスタードクリーム入りメロンパン等の名物菓子も多く、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が数多く残っています。
1921年創業、呉生まれの肉じゃがが名物の田舎洋食 いせ屋
JR呉駅から徒歩15分程度、商店街の中程に、カツ丼と肉じゃがで知られる田舎洋食 いせ屋さんはあります。創業は1921年(大正10年)で、創業以来ずっと呉市で運営されているとのこと。
呉市といえば、海軍の拠点であった場所。そのため海軍由来と言われるカレーや肉じゃがといった食べ物を名物として出されているお店が何店かあります。いせ屋さんもそのうちの一つで、海軍の肉じゃがを食べることが出来るお店です。ちなみに肉じゃがは、呉市と京都の舞鶴市がお互い元祖を主張しています。主張と言っても、じゃれあってる感じはありますが。
※その後、1904年創業の旅館ルーツの舞鶴市・松栄館でも肉じゃが食べました。
こちらが店舗外観。海軍カレーと海軍さんの肉じゃがをアピール。暖簾には洋食とあるが、街中の定食屋さんのような風情。
店外に飾られていたお薦めメニュー。特製カツ丼もいせ屋さんの名物だと分かります。
店内ではカツ丼と肉じゃがをアピール。こちらのカツ丼は、ご飯の上にビフカツ、そしてその上にデミグラスソース、というスタイル。
ででん、運ばれてきました。知っているカツ丼とかなりスタイルが違いますね。フォークで食べるのも新しい。
肉じゃがも名物である、と言われれば肉じゃがもオーダーするしかない、ですよね。ジャガイモの角が取れるまで煮込んだ優しい味。
いせ屋さんは、昔ながらの洋食や家庭料理を美味しく食べられるお店、という印象で、旅行客にも地元客にも愛されている素敵なお店でした。
カツ丼は、いせ屋さん以外で見たことのないスタイルですが、非常に美味しいので、どこかほかのお店でも食べられるといいなと、と思える味。こうゆう自分たちのスタイルを守る老舗、残ってくれると嬉しいなぁ。
———田舎洋食 いせ屋 基本情報———-
〇創業年 大正10年創業 / 1921年創業
〇営業時間
9:00~18:30
※日曜日 定休日
〇住所
広島県呉市中通4-12-16
(食べログ)⇒田舎洋食いせ屋 – 呉/洋食 [食べログ]
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