松江藩主のみだけが注文できた、一力堂のお留め菓子”姫小袖” / 島根 松江 宝暦年間(1751-64年)創業

島根県の県庁所在地 松江市は、1607年(慶長12年)に堀尾吉晴が大橋川北側の末次の地に築城した際に中国・杭州の西湖畔“淞江(ずんごう)”に似た風景として、宍道湖を西湖に見立て命名されました。江戸時代は徳川家康嫡男系統の結城松平氏 松江藩の城下町として栄えた街。宍道湖を始め松江城・武家屋敷等の旧跡や玉造温泉等の観光名所も数多く、宍道湖七珍(しんじこしっちん、鱸・大和蜆等7種の魚介類)や出雲蕎麦・あご野焼・津田蕪漬等の名物・郷土食や松江藩7代藩主松平治郷(茶人・不昧、ふまい)考案の“不昧公御好み“の茶菓子(三種は山川・若草・菜種の里)等の松江和菓子など豊かな食文化を持ち、老舗の飲食店・和菓子店・食品店が何軒も残っています。

宝暦年間(1751-64年)創業、松江藩御用達で不昧公にも愛された和菓子店 一力堂

松江駅から徒歩15分ほど、車で5分ほどの場所にある 一力堂。宝暦年間(1751-64年)に三津屋作兵衛氏によって創業された、松江でかなり歴史を持つ和菓子店。古くは松江藩御用達であった和菓子店で、松平不昧伝にも

公の好める菓子は種々ありき。 松江にては三津屋作兵衛、江戸にては本所 二つ目越後屋  といふもの、公の指命(原文)を受けて之を製したりといふ。

と記されていた不昧公に愛されたお店です。
※上述の「二つ目越後屋」は東京都墨田区にある越後屋若狭さんのこと。

という一力堂さんの京店本店の外観がこちら。閉まっているように見えますよね?そうなんです、伺った日は木曜日で定休日というトラップ…!
ということで買えずに悲しんでいたのですが、松江駅の売店に商品が置かれていました。助かった…w。 今回購入したのは、お留め菓子”姫小袖(ひめこそで)”。松江藩主からのオーダーのみで作ることを許された品 = お留め菓子で、一般の人は購入できなかったそう。私でも買えるようになった今の時代に感謝ですねw。 一つ取り出した図。サイズ的には500円玉ぐらいな感じのやや小ぶりサイズ。 こんな落雁的なお菓子ですが、中に餡が入っています。和三盆の柔らかい口当たりと甘さの後に、餡の仄かな甘みがやってきます。とても上品で、とても美味しい。

お菓子を説明する紙も入っていました。
一力堂、そして姫小袖についてのご説明です。
裏表紙は、お留め菓子の由来について。松江藩だけが購入可能だったお菓子なのです。

一力堂さんには、お留め菓子 姫小袖 (ひめこそで)の購入が目的で伺い、無事ゲットできたので満足なのですが、この記事を書くにあたって改めて調べたところ、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの好物だった一力堂さんの当時の羊羹を復刻させたハーンの羊羹という羊羹も販売されていました。これもちょっと食べたいぞ…。いつか通販でゲットしようと思います。

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——— 一力堂 基本情報———-
〇創業年 宝暦年間(1751年~1764年)創業
〇営業時間
・9:30~18:30
※木曜日 定休日
〇住所
島根県松江市末次本町53
(公式サイト)⇒松江銘菓 和菓子 御菓子司 一力堂

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