新潟県最西端(上越地方)の糸魚川(いといがわ)市は、1954年(昭和29年)発足の旧・糸魚川市が2町と合併して、2005年(平成17年)に現市となりました。地名由来には糸魚(イトヨ)の河川多数棲息説等の数説があり、江戸時代は北国街道・千国街道交点の宿場町として栄え、越後高田藩領以降に数代領主や天領を経て越前松平氏(江戸詰の定府大名)の糸魚川藩を郡代が治めました。翡翠(硬玉・軟玉)やその加工品・米・野菜・果実・大豆等や市内7漁港での紅ずわい蟹等の魚介類が特産で、笹ずし・こくしょう汁等の郷土料理があり、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が残っています。
1850年創業、糸魚川に残る唯一の蒲鉾店 一印かまぼこ屋
糸魚川駅から徒歩7分ほどの場所にある 一印かまぼこ屋。1850年(嘉永三年)に松本松兵衛氏によって創業された蒲鉾店です。当時の糸魚川は鱈が豊漁で、鱈・豆腐・米粉を加えて練り上げ竹輪のような練り物を作ったことが始まりだそうです。
明治の中頃まで糸魚川は蒲鉾屋さんが47件あり、信州・関東へ多くの竹輪を出荷していたそうです。大正末期まで東京で竹輪のことを「越後」と呼んでいたのはその名残りなのだとか。そんな蒲鉾作りが盛んであった糸魚川ですが、現在は一印かまぼこ屋さんのみ営業を続けていらっしゃるとのことです。
という一印かまぼこ屋さんの名物といえば「かまぼこメンチ」。店頭で揚げたてを食べられるだけでなく、冷凍したものを購入することもできます。ということでお取り寄せです。 で、レンジで温めたのがこちら。やばい、めっちゃうまい。広島のがんすにも近しい味わい。練り物の揚げ物、個人的に大好きなんです。
今回は比較的最近の商品である、かまぼこメンチを購入しましたが、一印かまぼこ屋さんといえば、櫛の形をした くし形かまぼこが歴史ある商品として知られています。揚げ物好きとして、かまぼこメンチに目が奪われてしまいましたが、次はくし形かまぼこを買ってみたいと思います。くし形って珍しいですよね。
———-一印かまぼこ屋 基本情報———-
〇創業年 1850年創業 / 嘉永三年創業
〇営業時間
・8:00-18:00
※水・日曜日 定休日
〇住所
新潟県糸魚川市寺町2-8-7
(公式サイト)⇒ 一印かまぼこ屋