JR名古屋駅西口方面の名古屋市中村区は、大正初期までは田畑が広がっていましたが、大門界隈には大正末期から1958年(昭和33年)までは大須(名古屋市中区)から移転した遊郭(中村遊郭)もありました。一方、駅周辺は戦前から栄えた商工業地域で、西区にまたがる名駅地区は栄地区と並ぶ繁華街・ビジネス街となっており、ジェイアール名古屋タカシマヤ・名鉄百貨店等の複数の百貨店が立地し、近年は超高層ビル化などの再開発が進んでいます。下町風情の古い街並みが残る中に老舗の飲食店も複数存続しています。
1905年創業、海部郡の郷土寿司から生まれた切寿司が名物の 廣寿司
名古屋駅構内のうまいもん通りに店舗を構える 廣寿司。1905年(明治38年)に鮮魚店を営んでいた鬼頭 劒之助氏が、熱田にて寿司屋を創業したことで、その歴史が始まりました。 戦前は15店まで拡大も、戦争の影響で2店舗に縮小。戦後また成長を遂げ、一時期は寿司店のお酢の使用量日本全国2位となったほど、大きなお寿司屋さんであったそう。現在は名古屋駅店を含め3店舗を経営されています。
という名古屋駅店の外観がこちら。店内で食べることもできますし、持ち帰りのお寿司も提供されていらっしゃいます。
こちらが持ち帰り用のディスプレイ。下段にある切寿司、切折が名物です。
切寿司ですが、こちらの廣寿司さんが生み出したお寿司なんです。お店の壁にあった、雑誌の切り抜きに説明が乗っていました。愛知県海部郡のハレの日の郷土寿司を、廣寿司さんが改良して作り上げたものなのだそう。名古屋近辺って、こういう穴子押し寿司多いですが、廣寿司さんの影響もあるのですかね。
今回残念ながら店内で食べる時間がなかったので、持ち帰りで切折を購入し幹線内で食べました。これはこれで、贅沢な時間の過ごし方だなぁ。 こちらが切折の中身です。何の写真だかわかりづらいですが、穴子の押し寿司です。甘いタレと穴子って最高のごちそうですよね。
廣寿司さんの切寿司自体は食べるのが初めてだったのですが、似たお寿司は私が三重県の端っこに住んでいた時に良く食べていました。実は私は子供のころ生魚が苦手で、お寿司屋さんで食べるものといえば穴子のお寿司だったんですよね。で、そのお寿司屋さんの穴子は、今考えると握りずしでなく押し寿司の場合が多かった気が。子供のころの記憶なので間違っているかもしれませんが。
と、思い出話でクロージングになってますが、初めて食べたのに、昔食べた味に再会できたようで、とっても懐かしかったです。また買おう。
——–廣寿司 基本情報———-
〇創業年 1905年創業 / 明治38年創業
〇営業時間
・10:30~22:30 (LO.22:00)
※定休日なし
〇住所
愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1番4号名古屋うまいもん通り内
(公式サイト)⇒ 廣寿司のホームページへようこそ