江戸の味を継承した福田屋の柚餅子(ゆべし) が美味い / 島根 松江 1913年創業 (大正2年)

島根県の県庁所在地 松江市は、1607年(慶長12年)に堀尾吉晴が大橋川北側の末次の地に築城した際に中国・杭州の西湖畔“淞江(ずんごう)”に似た風景として、宍道湖を西湖に見立て命名されました。江戸時代は徳川家康嫡男系統の結城松平氏 松江藩の城下町として栄えた街。宍道湖を始め松江城・武家屋敷等の旧跡や玉造温泉等の観光名所も数多く、宍道湖七珍(しんじこしっちん、鱸・大和蜆等7種の魚介類)や出雲蕎麦・あご野焼・津田蕪漬等の名物・郷土食や松江藩7代藩主松平治郷(茶人・不昧、ふまい)考案の“不昧公御好み“の茶菓子(三種は山川・若草・菜種の里)等の松江和菓子など豊かな食文化を持ち、老舗の飲食店・和菓子店・食品店が何軒も残っています。

1913年創業、江戸から伝わる味を継承した和菓子店 福田屋

松江しんじ湖温泉駅から徒歩5分ほど、松江駅から車で7分ほどの場所にある 福田屋 中原店。1913年(大正2年)に福田兵次郎氏によって松江市中原町に創業された和菓子店です。現在は本社工場を松江市矢田町に移されていますが、今回は創業の地である中原町の店舗へお伺いしました。

という福田屋 中原店の外観がこちら。店内写真撮り漏れているので、外観のみお楽しみください。 購入したのはこちら、柚餅子(ゆべし)。
箱を開けると、こんな感じで箱に入っています。この柚餅子は、松江の老舗 盛大堂に江戸時代から伝わる伝統銘菓だそうで、それを福田屋さんが継承し今にその味を伝えていらっしゃいます(調べた限り盛大堂さん自体はもう閉業されているようです)。 一つ取り出した図。一口で食べられる小ぶりなサイズです。名前の通り柚子を使ったお菓子なのですが、柚子は地元島根県益田市美都町のものを使用されているそう。
中身はこんな感じ。柚子を練り込んだ求肥のお菓子って感じで、柚子香るモチモチ食感のお菓子。爽やかで美味い。

福田屋さんの柚餅子(ゆべし)、柚子の爽やかさが素敵なお菓子で、日本茶だけでなく、紅茶にも合いそうな、若干 洋を感じさせる味のお菓子でした。
ちなみに柚餅子(ゆべし)というお菓子、西日本と東日本で異なるものを指すそうで、元々は柚子をくりぬき米粉や味噌等を入れ乾燥させたお菓子として始まったそうですが、柚子が手に入らない東日本ではクルミで代用するようになったそう。確かに以前1917年創業の郡山にある喜楽堂さんは、クルミを使ったお菓子でした。同じ名前でも全然違うお菓子が存在しているって面白いですね。

——— 福田屋 基本情報———-
〇創業年 1913年創業 / 大正2年創業

以下は、中原店の情報となります。
〇営業時間
・8:00~19:00
※定休日なし
〇住所
島根県松江市中原町159番地
(公式サイト)⇒福田屋の和菓子|島根県松江市 株式会社福田屋

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