秋田は、飛鳥時代 600年代半ばに阿倍比羅夫が“齶田(あぎた、顎に似た地形の意味)”に遠征したと報告したことが由来とされ、700年代前半に現・山形県から現・秋田市高清水の岡に移設された出羽柵(古代城柵)が後に秋田城と称され表記が定着しました。東北日本海側最大都市で秋田県の政治・経済・交通の中心地である県庁所在地・秋田市は、江戸時代は久保田藩(後に秋田藩)佐竹氏の城下町として、また雄物川河口(現・秋田運河)の土崎港(つちざきみなと、現・秋田港)が北前船寄港地として栄えました。東北を代表する夏祭りの竿燈まつりで知られ、市内には老舗の飲食店・和菓子店・食品店が複数残っています。
1883年創業、東京の榮太樓總本鋪に許可を得て名を名乗ることとなった 榮太楼
秋田駅から車で7分ほど、幸町交番前のバス停から徒歩1分ほどの場所にある 榮太楼。1883年(明治16年)に、高橋長左衛門氏によって創業されました。榮太楼という名は、1818年創業 東京・日本橋にある榮太樓總本鋪に由来しています。産経新聞の記事によると、
「榮太樓總本鋪も東京の日本橋川のそばにある。そんな縁で初代が『榮太楼』を名乗らせていただけるよう頼んだそうです」
とのこと。同じ名を使うことになりましたが、金銭的な関係や修行等をした等のつながりはなく、全く別法人となります。
という榮太楼さんの看板がこちら。遠くから見える大きな看板でした。 こちらが正面から見た図。かなり立派な店舗です。
店内に入りました。目に飛び込んできたのは季節限定のマスカットの大福。シャイなマスカット大福、だそうw。
こちらも季節だったのでお月見まんじゅうが。美味しそうだなぁ。 こちらは秋田銘菓さなづら。山ぶどうのお菓子です。
秋田を意識した様々なパッケージ展開がされていました。カワイイ! ということで買ってきました。こちらがさなづらの箱です。 こんな感じで個包装されています。 ちょっと見づらくて申し訳ないのですが、裏側の画像。「さなづら」とは秋田の方言で山ぶどうのことを指すそうです。 このさなづらというお菓子は、山ぶどうをつかったグミ的なお菓子。一口食べると、パンチある酸っぱさがやってくるのですが、甘さが追ってやってきます。大人のお菓子ですねぇ。 もう一つ購入したのが御幸乃華(みゆきのはな)。昭和天皇も召し上がられた、秋田銘菓もろこしの一種。小豆と砂糖を固めたお菓子なんです。中身の写真を撮り忘れたのですが、味も見た目も落雁に近い感じ。小豆なので落雁よりも茶色いですが。 こちらが御幸乃華の説明紙。”諸々の菓子に越して風味よろしと”から諸越(もろこし)と名付けられたそう。ほんのりした甘みが素敵なお菓子でした。
榮太楼さんの店舗内は、季節性を全面に押し出されていて、そちらを購入しようか心が揺れましたが、今回は代表銘菓2つにチャレンジをし、どちらもあまり食べたことのない味で新鮮な体験となりました。さなづらのあの甘酸っぱさはかなり癖になるし、秋田銘菓 諸越(もろこし)である御幸乃華も舌ざわりの良いほんのりした甘みがちょうどよく、とっても美味しかったです。こういう地元に根付いた、東京で出会えないお菓子と会えると嬉しくなっちゃいますね。どちらもまた食べたいなぁ。
——-榮太楼 基本情報———-
〇創業年 1883年創業 / 明治16年創業
〇営業時間
・9:00~18:00
※日曜日、元旦 定休日
〇住所
秋田県秋田市高陽幸町9-11
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