埼玉県南東部で南側が東京都足立区・北区と接する川口市は、1933年(昭和8年)の発足以降は近隣諸町村編入を繰返して2011年(平成23年)には旧鳩ケ谷市の編入合併を以て現市となっています。市名由来は不詳ですが、芝川と入間川(現荒川)との合流地点だったことによる古地名“小川口”由来説もあり、江戸時代は関東郡代伊奈氏支配下の天領で、日光御成街道の川口宿・鳩ケ谷宿の宿場町として栄えました。古くから農閑期副業の鋳物製造が盛んで明治以降は“東の川口・西の桑名”と称される鋳物の町として知られる工業都市となり、鋳物製品・安行(あんぎょう)地区の植木・和竿等の伝統名産品や防風(ぼうふう、刺身つま等)が特産で甘納豆・太郎焼(今川焼)等の名物があります。1970年代以降に移転・廃業が相次いだJR川口駅周辺の鋳物工場跡地等に高層集合住宅が林立する市内には老舗の飲食店・和菓子店などが残っています。
1912年創業、天ぷらの海老から付けられた屋号 海老家味可久門 (えびやみかくもん)
川口駅から徒歩8分ほどの場所にある 海老家味可久門。1912年(大正元年)に創業された和食店です。料亭のスタイルをとっていますが、比較的敷居が高いイメージがあるため、出来る限り手頃な価格で利用できる形態として提供されています。海老家の名は昔天ぷらといえば海老を指していたこと、天ぷらには自信があることから、この屋号となったそうです。
という、海老家味可久門さんの外観です。ビルの1Fがお店となっています。今回はランチタイムにお伺いです。
こちらが昼の献立です。限定1200円からあるので、料亭と考えるとかなりリーズナブルですね。
お伺いした日の限定はこちら。アジフライ・お刺身・親子煮・小鉢にご飯・汁物・香ものが付いているので、かなりボリューミーです。
で、出てきたのがこちらです。おぉ〜、すごい量だ!
親子煮をアップで。出汁がしっかり効いていて美味しかった。
お刺身はキハダ鮪でした。
そしてアジフライ。お猪口にソースが入っているのが可愛いですね。
海老家味可久門さん、ウェブサイトに敷居の高い料亭を覆すべく、的な文章が書かれていたのですが、雰囲気・味共に敷居は高過ぎずお伺いしやすいお店でした。この価格帯なら通いたくなっちゃいますね。料亭も時代に合わせて変化している、ということでしょうね。
——-海老家味可久門 基本情報———-
〇創業年 1912年創業 / 大正元年創業
〇営業時間
・11:30 – 14:00
・17:30 – 23:00
※月曜日 定休日
〇住所
埼玉県川口市本町3丁目4−3−101
(公式サイト)⇒ 【海老家味可久門】埼玉県川口市にある大正元年創業の日本料亭