江戸時代に置かれた銀貨幣鋳造所(銀座)に地名を由来する中央区銀座は、明治時代に文明開化を象徴する町として銀座煉瓦街が建設されて栄えてきました。現在の銀座8丁目付近で芸妓能楽師に因んで称された金春(こんぱる)芸者で賑わった幕末からの花柳界が、明治政府高官などの贔屓により新橋花街として江戸時代以来の柳橋(現・台東区)と共に「柳新二橋」と称し発展し、昭和中期の最盛期を経て今も中央区築地にかけて10軒以上の料亭と数十人の芸者を擁しています。東京を代表する地域ブランドのショッピング街として、大繁華街として、また夜の高級な社交の場として今に至っており、各所に老舗の飲食店や和洋菓子店などが数多く点在しています。
1911年創業、ジョン・レノンも愛した日本初のカフェ カフェーパウリスタ
銀座中央通りを新橋側へと歩いていくと、左手側の少し奥まったスペースに現れるのがカフェーパウリスタ。近代的なビルに囲まれた中で、突如昔ながらのクラッシックな装いのお店が出てきます。
横からみたパウリスタ。
正面からのパウリスタ。
店舗内もシック、かつ、クラシカル。
こちらがメニュー。パウリスタといえば、農薬・化学肥料不使用を売りにしている「森のコーヒー」と、昔からの看板メニュー「パウリスタオールド」が2枚看板のようです。
今回は「森のコーヒー」をオーダー。店舗にあったパンフレットを読みながら頂きます。
このパンフレット、とても面白く、パウリスタの歴史や、過去のエピソードが満載です。僕の大好きなジョン・レノンもこのお店に通ったそうですよ。
(が、私が頼まなかったパウリスタオールドがお気に入りだったらしい…)
こちらのパンフレットを読むと、パウリスタの歴史が理解できるのですが、パウリスタは、初代社長の水野龍さんが、サンパウロ州からコーヒー豆を無償提供してもらえることが決まったことからスタートしたそうです。輸入が決まったのち、1911年に銀座にカフェーパウリスタが誕生しています。
パウリスタ誕生以外にも、様々なエピソードがパンフレットに載っているのですが、例えば銀ブラの起源も、へーが沢山出ること間違いなしです。気になる方はお店に行ってパンフレットを手に入れるか、もしくは、ウェブサイトにある歴史のコーナーを読んでみてください。
ちなみに銀ブラに関してはこんな感じ。
「銀ブラ」という言葉は、慶応義塾大学の学生が流行らせたもので“慶応のキャンパスから、銀座のカフェーパウリスタまで歩き、ブラジルコーヒーを飲みながら会話をすること”とする説があります。
ちなみに私が伺ったパウリスタは、実は1911年に誕生したパウリスタではなく、1970年に再開されたお店だ、とのこと。というのも、元々あったお店は1923年の関東大震災と、コーヒー豆の無償提供を終了を機に閉めることになったそう。それが1970年に復活して現存している訳です。
カフェーパウリスタは、コーヒーを飲むお店なのですが、コーヒーを楽しむ以上の何かがあるお店です。またゆっくりしに行きたいなぁ。
———-基本情報———-
・創業年 明治44年 / 1911年創業
・営業時間
[月~土] 8:30~21:30、[日・祝] 11:30~20:00
※年中無休(年末年始は除く)
・住所 東京都中央区銀座8-9 長崎センタービル1F
(公式サイト)
銀座カフェーパウリスタ
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