古くは大宝律令(701年完成)で、敦賀と名付けられた福井県敦賀市。日宋貿易の拠点として、北前船の寄港地として、古くから栄えました。北前船で昆布が運ばれてきたことで始まった昆布加工業は、今もこの街に息づいており、昆布加工シェアは日本トップを保ち続けています。そんな敦賀の老舗店に訪問してきました。
1793年創業、昆布問屋として創業し、昆布を使った和菓子店へと転身された 紅屋
敦賀駅から車で6分ほど、徒歩20分ほどの場所にある 紅屋。1793年(寛政5年)に北前船から運ばれて来る昆布を扱う昆布問屋として創業されました。和菓子への進出は1871年(明治4年)のことで、「地の利を生かした菓子を」と昆布を原材料にしたお菓子を作りはじめられました。その時に生まれたのが、今も敦賀名物として知られる求肥昆布となります。ちなみに以前は孫八や、田結海望堂という屋号も使っていらっしゃったそうですが、戦後お菓子作りを再開した際に今の紅屋という屋号にされています。
という紅屋さん、こんな感じの看板が立っています。
こちらが店舗正面。赤が印象的な暖簾ですね。 店舗のディスプレイを撮り漏れましたが、かなり沢山のお菓子が並べられていました。また店内にはお花も沢山飾ってありましたよ。そちらは1枚撮影していたので、ディスプレイの姿替わりにどうぞw。
お店の方からは「雑誌に取り上げられたんですよ」と掲載紙を見せて頂きました。もちろん求肥昆布です。 求肥昆布を買いに来たのですが、お店の方からせっかくなので食べていって下さいと、味見させてくださいました。左が豆らくがんで、右が求肥昆布です。
こちらが求肥昆布。お皿に乗せると映えますねぇ。
ということで購入してきました。こちらが求肥昆布。縦長なパッケージです。
こんな感じで複数枚入ってます。昆布の旨みって、甘みとすごくマッチしていて美味しかったです。何か体に良い味がする気がします。これはカロリーゼロではないか(違う)。
もう一つ購入したのが豆らくがん。お店でお薦めされてしまった以上買うしかない! こんな感じの食べ物で、お多福を模っています。これ、驚くことに殆どが手作業で作られているのだとか。豆らくがんの豆は、大豆のことで、大豆で落雁作っているのは敦賀独特なのだそうですよ。きな粉っぽい味がして美味しかったです。
昆布問屋から始まり、昆布のお菓子を提供することになった紅屋さん。そこに昆布があったから、だと思うのですが、地元の名物を使って家業を時代に合わせて変えていらっしゃるのは素晴らしいですね。その土地の名物を使って作られるお菓子は、その土地を訪ねる醍醐味なので、こういう老舗和菓子店を発見すると嬉しくなります。敦賀に行った際、是非求肥昆布を食べてみてください!
—— 紅屋 基本情報———-
〇創業年 1793年創業 / 寛政5年創業
〇営業時間 ※日曜日 無休
〇住所
福井県敦賀市相生町6番地の11
(公式サイト) ⇒ 越前敦賀和菓子処 紅屋のお取り寄せ